高校一年寮 寮生日誌(4月3日)②
四月三日(土)
今日で入寮して三日目となった。
この三日間は僕の人生の中で最も濃い三日間だったと思う。
僕の人生のなかで引っ越しは何度か経験しているが、それは僕が望んだものではなかった。そう考えると、今回の入寮に関した引っ越しは、僕が初めて自分で望んで行った引っ越しである。正直、ここに来るにはとても勇気がいた。僕の中学校は三月六日が卒業式だったのだが、三月中旬、下旬となるにつれ、準備で忙しくなっていくと同時に、不安もドンドン増していった。なのでそんな中、このラ・サール寮に来るのは僕自身かなり勇気のいることだった。おそらく今まで生きてきた中で一番勇気を出した行動だったと思う。ちなみに余談だが、実は僕の家は祖父の代から三代連続で中学校を卒業した後に実家を出ている。これは恐らく祖父が何かをやらかしたことによって、うちの家系に中学校を卒業したら家を出なければいけないという呪いをかけられてしまったと思っているのだが、何はともあれ、本当に勇気を出さなければいけない場面は今後もやってくると思うし、自分自身だったらどうするのかが大事だと思うので、これからも更に頑張っていきたいと思います。
四月三日(土)
ついに新しい生活がスタートした。
これから始まる共同生活には多くの試練が待ち受けている事だろう。まずはそれらを乗り越えて、寮生活を楽しんでいこうと思う。ただ、親元から離れたことについては、結構寂しい。親のありがたさをとても感じる。ただ、いずれは一人暮らしをしていくので、この寮生活の経験をするのは悪くない。自立した生活へ向けての準備だと思えば、そんな寂しさも克服できるはずだ。
もう一つ心配しているのは勉強だ。
新しい生活スタイルに勉強をついていかせるのはなかなかにきつい。家では自分のペースに合わせて勉強できるが、寮では義務自習時間が中心となるので大変だ。しかし、インターネットやスマホという勉強時間を奪うものからは解放されるので、それはありがたい。とにかくこの寮生活に一日でも早く慣れ、高校生としての生活を全うすると共に、日頃の感謝を忘れずに生活をしていきたいです。