高2寮生日誌


◎六月三日
 私は、この三ヶ月間痺れをきたすほど寮生活を心待ちにしていました。通常の長期休暇の時は家の方が快適なのですが、三ヶ月も家に居ると、寮に帰りたいと思うようになっていました。それは多くの肝胆相照らす仲の友人がいるからなどでしょうか?これは一つの寮の魅力なのだと思いました。
 また、今年は大学受験を見据えて勉学に励んでいかなければなりません。自主学習をいかに活用し、寮生活の中で勉強できる環境を作っていくことが大事になってきます。私の目指している大学は、今の自分の成績では程遠く届きません。部屋員も変わり、部屋としても勉強が快適にできる環境を作っていきたいと思います。

 

◎六月七日

 コロナウイルスの感染拡大に伴い、二ヶ月遅れて寮に戻って五日が過ぎました。感染を防ぐための新しい生活様式にも大分慣れてきました(土日が暇すぎるが・・・)。帰寮初日等は、とても嫌に感じていた生活でしたが、今では常にこのくらいの意識を持って生活すべきだと思っています。コロナがなくてもマスクをするのは衛生的にも良いですし、風呂もグループ分けして入ることで決まった時間に脱衣所が混む、風呂で椅子が足りなくなる等の問題も消えます。入浴時間等は、今後この形を取り続けても良いのではないでしょうか?等と思っています。今回のコロナによって社会全体が少し良い方向へ向かった気がします。社会では数ヶ月前までは考えられないようなテレワークやオンライン飲み会等、自分の時間を確保できるようになっていますし、朝の辛い出勤もなくなっています。学校でもオンライン授業によって授業を何度も見返すことができています。今は大きな時代の転換期です。コロナが一刻も早く終息し、新しい社会で過ごせるのを楽しみにしています。

 

◎六月七日

 ゴッドメイクとは、並々ならぬ情熱とベッドに対する愛情をほどほどに込めて初めて出来るという、めちゃんこ丁寧に仕上げたベッドメイクのことである。 ゴッドメイクの歴史は紀元前まで遡る(遡らない)。きれいなベッドメイクをする・・・というかベッドを綺麗にみせるのは案外簡単でシーツをはみ出させずにベッド上に物を置かないだけで大抵それらしく見えると思う。今後の課題はこれらをいかにして速く行うことができるかであり、そのうち一分弱でできるようになりたいと思っている。まずベッドメイクを行うヤル気を出すのに三十秒・・・ムリかもしれない。いやムリです。 あと多分ゴッドメイクにはまだ上の階級がある。なんだろう・・・。スーパーゴッドメイク?もうそのレベルに達したらベッドが光ったりしそう。その次はハイパーゴッドメイクかもしれない。きっとゴッドメイクの下はバッドメイクだろう(上手く言ったつもり)。バッドメイクはめちゃくちゃ汚くて下手。そして、そもそもベッドメイクをしていないのはノットメイク。これはいけない。ゴッドメイカーがすぐさまシバキにやってきます。このように上には上がいるかもしれないし、下には下がいるかもしれないベッドメイクの世界であるが、僕は毎日ゴッドメイクをしてピカイチのゴッドメイカーを目指したいと思う(笑)。






 

◎六月八日

寮に帰ってきて早くも一週間が経とうとしている。やっと高校二年生が始まった。そんな中、今は二週間外出禁止中だ。おまけに食堂や風呂でも行動が制限されている。寮生活がこんなにも制限されるのは中学一年生以来で、とても懐かしく感じる。外出が禁止されている中、意外と楽しく過ごしている。皆でカードゲームをやると予想以上に面白く、いつもプレイしている。勉強にも力が入るので、外出禁止もアリかもしれない。高校二年生は、本当に受験勝負の時だと思っているので、気を緩めることのないように頑張りたい。アッという間に前期中間試験があるので、早く勉強の勘を取り戻し、いち早く試験に向けての勉強をスタートさせたい。話は変わるが、人生で初めて議長になった。みんなからはネタ枠と言われている。自分でも意外だと思ってはいるが、とりあえずクラスを上手くまとめられるように日々努力していきたい。

 

◎六月十四日

 ようやく寮の外出禁止期間が終わろうとしている。ゴールが見えている今は「早く外出したい」という思いが強いものの、期間中はそこまで欲求がなかった。やはり寮に戻るまでの三ヶ月、全く友達と話さず家に籠っていたため、籠るということに慣れていて、かつ久し振りの友達との再会で話が弾んだので、全然退屈しなかったのだ。それに全国を見渡せば、僕の勉強量は塵にも満たないので、何とか追いつこうと思い、そこそこ勉強した。兎に角やることが多かったので、なかなか暇な時間というものが無かったのだ。しかし外禁期間が六月十六日火曜日から解除されると知ってしまうと、今までは難なく耐えられたのに急に僕の中の欲求が疼き出して、このところ足が地についていない。ましてや僕が愛読している漫画が「週刊少年マガジン」で最終話を迎えたので、早く読みたいのである。この辛抱もあと二日なので、どうにか耐えたい。
 そういえば現在六月であるが、今年は夏休みが短くなるため、八月になっても学校がある。僕は寒さに関してはどんなに寒くても上にどんどん着ていけば良いので我慢できるが、暑いのはどんなに脱いでも皮膚までは無理なので苦手である。僕の場合六月である現時点で最早暑すぎてやってられないのに、八月まで学校があるだなんて命に関わってくる。教室に冷房がある訳でもないので、授業になんて集中できる訳がない。おそらく先生方もそう思っているに違いない。冬休みを短くしても良いので、夏休みは短くしないでほしい。あー考えただけで汗をかいてきた。今日の日誌はこの辺で終わろう。

 

◎六月二十二日

 寮に戻ってきて学校が再開してから早くも三週間になろうとしている。コロナウイルスによるルールの変更も少しずつだが以前と同じものへと戻り始めている。そんな中で、進級して初めての定期テストがあと一週間と数日というところまで近付いている。二年生に進級したことで、文系・理系に分かれ、受ける科目に変化があったが、授業の難易度が上がったことはどちらに対しても言えることだと思う。それぞれ理系科目、文系科目をより深く学習していくようになり、小テスト等の実施回数も昨年度と比較して増えている。コロナウイルスによって延長された休み期間にはパソコンなどを通じた遠隔授業も実施されたが、それでも補いきることができなかった部分があった。しかし、それも含めて定期テストは実施されるので、以前よりも入念な準備をしなければならないと思う。自分の部屋には文系と理系が揃っているので、お互いに苦手な部分や理解が浅い部分を補い合うことで、休み期間のブランクを埋めていけるように努力していきたいと思う。

 

◎六月二十六日

 寮に帰ってきて一ヶ月が経とうとしている。コロナの影響は計り知れず、今年はイレギュラーな年となりそうだ。ラ・サール寮にはいつもの日常が戻りつつある。寮のみんなは相変わらず元気そうで私自身も一年生の頃とあまり変わらない生活を今は送っている。この間、外出禁止解けたとき、私はまず買物に行き、不足していたものを補充した。出かけたとき、不思議な高揚感があったのを今でも覚えている。私はインドアな人間であまり頻繁に外に出ないが、そんな私でも二週間外に出られないのはキツかった。休日はよく空が晴れていて、部屋の窓から景色を眺めては外出したいと心から願った。囚われたような気分だった。食事は無言で食べること。風呂の時間は決まっており、高二生は夜の十時頃。体育二時間やった後に風呂に入れない地獄。しかも好きな野球はまだ開幕しておらず、そもそもテレビが見られない。部活もない。そんな最悪な二週間を私は乗り越えて今の生活を送っている。いつの間にかただの愚痴になっていた。本当にごめんなさい。本当に辛かった。でもあの日常がなければ、今の日常にこんなにも感謝する機会はなかっただろう。まだまだコロナの影響は続きそうだが、いつもの日常が送れるよう常に願っている。ちなみに今はテスト期間。早くテストが終わることも願っている。

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