高校二年寮 寮生日誌(1月12日)

 112日(水)

 四季の中で私が一番好きなのは冬ですが、一番嫌いなのもまた冬です。何故か。毎年冬休みに私の誕生日が被ってしまい、両親以外に誰からも祝ってもらえないからです。それは実生活だけに関わらず、メールやラインでも同じことです。例に漏れず、今年も清々しい程までに誰からもメッセージが来ませんでした。「絶対覚えているから!」そう言って誕生日を聞いてきた数えきれない人間の罪を私は一生忘れません。もはや祝われることに期待をしなくなっている自分がいるのも事実です。誰かに誕生日を尋ねられるたびに「あぁ、コイツにも来年どうせ祝われないのだろうな」と思っています。もう私は誰も信用しません。私は別に好きでこの日にしたのではないのです。少し前にティックトックで「誕生日を四桁の数字にして前にMを加えた五文字をグーグル画像検索して出てきたものが自分の人生の武器になる」という説が流行りました。皆は戦車などが出てくるのに、私の結果はネックレスでした。何の役にも立ちません。繰り返しますが、私は自分でこの日に決めたのではありません。結局のところ、私の誕生日とは、両親がお互いを愛し合っていることを示すために作られたときの副産物だと思っています。

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