高2寮生日誌より☆(5/19)☆
□ 五月十九日(金)
昨日でやっと前期第一中間テストが終わり、今日の朝はテスト週間の様に朝一発目から、大きな溜息をつかずに気持ち良く目を覚ますことができた。テスト明け以上に解放感がある日があるだろうか?僕は確実にないと思っている。「この解放感を味わうためにテスト週間だけは勉強を頑張っている」と言っても過言ではない。テストが終わってからの楽しい事を想像しながらテスト週間は机に向かうしかない。
「人は辛いことの先に待っている一時の至福を味わうために、目の前の辛いことを乗り越えていく事ができる」、これが、僕がこの函館ラ・サール学園に入学し、今年で五年目を迎えて気付いたことだ。
大体はこのマインドで多分乗り越えられる。問題は、このマインドは短期間でしか力を発揮してくれないということだ。大学受験の様に、長期間の戦いでは、苦難を乗り越えた先にある「楽しい事」が具体的にイメージできないため、僕が五年を掛けて気付いたマインドが役に立たないのだ。非常に困った。
僕は何とか受験に臨める様に、代わりとなるマインドを日々模索している。果たして、間に合うのだろうか? いや、間に合わせるしかないのだ。大学受験はもうすぐそこまで迫っている。何としても僕は早急に他のマインドを発見しなければならない。
□ 五月十九日(金)
前期第一中間テストが終わって、やっと一息つくことができた。今回のテストの結果は物理と数学の二教科で、今までで一番低い点数を取ってしまった事が悔しい。物理ではギリギリ赤点ではなかったものの、残り0.七点という、ほぼ赤点の点数だった。テストが終わった日の夜に解き直したら、平均点を上回る位の点数が取れたのが余計に悔しかった。
そして、自分は焦ったり、難しく考えようとしたりすると、簡単で点数が取り易いところでシンプルに考える事ができなくなってしまうと感じた。なので、次のテストからはテスト前やテスト中でも比較的落ち着いていられる様に、毎日、物理を勉強していこうと思った。数学も同様に焦ると難しく考えてしまうクセのせいで、今までで一番低い点数を取ってしまったので、同様に頑張っていきたい。他の教科ではだいたい平均点を超える事ができそうで良かった。
次のテストでは今回の事を反省して、落ち着いてテストに挑む、落ち着くことができる様に頑張って勉強するようにしたい。
□ 五月十九日(金)
題名~「反省」。
「ナナフン?!」、目を大きく開けた本田圭佑が一瞬、僕の頭をよぎった後、頭の中が真っ白、そして、目の前のモノも真っ白に見えた。後ろの方から赤い魔物が襲ってくる。「もう駄目だ」と思いながらも何とかペンを動かす。
タイムリミットはあと七分。急がなければ命がない。走らせろ。ペンを動かせ。頭を…。おっとここで、何やら手が止まった。「こっ、これは! 記述問題」。記述という生物は、とても厄介で単語と文法の両方の武器を身に付けなければ、勝つことはまず厳しいだろう。
「くっ、くそっ、まだレベルJHSだからきつい。」
※ 「レベルJHS」とは、Junior high schoolの略。よって、僕の英語スキルは中学レベルという事になる。
おっとここであと五分。やばい、半分位白いぞ。白という色は試験時間において、最も恐ろしい色だ。人間を殺す色である。白は正義、justice(英単語使いたかった)のイメージだが、正反対。白こそが悪なのだ。
そんな事を考えている内にあと三分。ここまでくると、焦燥感に駆られる。「何でこんな事になるんだ。」というイラつきと共に、「ヤバイ死ぬ」という焦りが自身を襲う。
おっとここで残り一分。悪あがきの時間だ。「てきとー」いや、「適当」な記号を書きまくる。ギャンブルだ。「血がうずくぜ。勝てる! 勝てるぞ!」、恐ろしいスピードだ。
「ピピピッ」、タイムアップだ。いやー激戦だった。なぜかこの瞬間はテストができていなくてもホッとする。さあ、回収だ。「答案用紙を折って下さい。」と言われたので、折った。その瞬間、「まだウラあるじゃん!!…。」
□ 五月十九日(金)
今年、高校六三期である自分達の代から、「GIGA SCHOOL」制度が高校にも取り入れられ、授業や課題などをパソコンを用いた形になった。自分はパソコンにこれまで触れたことがあまりなく、最初は分からない事だらけだった。使っていく内に最低限の事は出来る様になったが、更に使いこなせる様になりたいと思う。
高三の共通テストでは、新カリキュラムの「情報」が取り入れられる。これからの情報社会に上手く対応できる様になるのが目的だろう。学生たちにとっては、一教科プラスされたわけで、あまり嬉しいと思う人はいないだろう。自分自身も正直、苦手教科になりそうな不安もある。
そこで、今回、函館ラ・サールもアナログからデジタルに移行したという事で、その点ではとても嬉しい限りだ。調べ物などもすぐにできる様になり、勉強でもより深く内容について知る事が出来るようになった。
これからもパソコンというデバイスを効率的に上手く使いこなせる様にプラスαで出来る事を増やしていこうと思う。情報化社会に向けて…。