高校一年寮 寮生日誌(8月15日)

8月11日(火)  「そして誰もいなくなった」これはイギリスを代表する女流作家アガサ=クリスティが1939年に発表した推理小説のタイトルであり、急に降り出していつの間にか止む雨を横目にしながら、この紙を印刷された無慈悲な罫線が生み出す余白と格闘している自分の状況を的確に表す語です。そもそも自分は60人大部屋生活を目的にしてこの寮に入ったはずなのに、何故自分は今「実質個室生活」を強いられているのでしょう。しかも5日目。暇です。暇です。最近暇すぎて視界に入って来る数字を片っ端から素因数分解する癖が身に付きました。最初は簡単な数字から。現在時刻である1600=2の6乗×5の2乗。1939=7×277。20200811=17の2乗×69899。「へぇ。69899って素数なのだ。3で割り切れそうな顔しているのに。」私はいったい誰と会話をしているのでしょうか。今年は閏年なので、明日は年始から数えて丁度15の2乗日目です。因みに閏年は4年に1回ではありません。400年に97回です。地球が365回自転する時間と1回公転する時間の差、約5時間48分46秒を埋めるため、4年に1回24時間を追加して、埋めすぎた余りを後で回収しているのだとか。「4の倍数のうち100の倍数年であるが、400の倍数年ではない年を平年とする」と決まっています。覚えておくように。ここテスト出るよ。

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