高二寮生日誌(十月八日)

 

十月一日

九月二十四日のスピーチコンテストに出場しました。僕は英研のメンバーでも何でもないのですが、函ラサの英研部員が一人も出場しないということで、先生に推薦されて参加しました。軽音の大会と被っていて超絶練習時間が無い中で、毎日放課後に先生と練習していました。

本番では初めてのスピーチでとても緊張しましたが、やれるだけのことはやりました(笑)。他の出場者さん達のスピーチがとても凄くて、世界の広さを実感しました。

休息時間にも外国人のジャッジ達に囲まれて会話に強制的に混ぜさせられたのですが、他校の一年生で、イタリアに留学経験がある参加者の人が自然に会話に入り、話を盛り上げていたのを見て、僕もあんな風になりたい!と強く思いました。

何を話しているのか分かるのですが、マシンガンのように移り変わっていく話を分け入って発言をするのは本当に難しいと思います。この悔しさを胸に、次回も頑張ります。

 

十月二日

明日から後期が始まる訳だが、前期を振り返ってみるとたくさんの楽しかった思い出が…、うん、無いな。全く無かったって訳じゃないが苦労したことの方が多過ぎる。

勉強は高一の頃に比べて当たり前のように難しくなるし、数学に至っては何を言っているのか全く理解できない。

部活では三年生が引退して新チームとして開始したが信じられない程ぬるい雰囲気になってしまった。新チームになって三日で心が折れたのを覚えている。

そんな日々を送っていたがここまでやって来れたのは色んな人の助けがあったからだ。勉強が分からなくても仲間に教えてなんとかテストで点数を取れたし、部活でも引退した三年生が常に気遣ってくれたり、よく声を掛けてくれました。

そんな感じの前期だった。今思うことは苦労も多かったが、それと同じくらいいろんな人に助けてもらったということだ。

 

十月三日 

今日から後期が始まった。あと約一年でこの学校、寮を巣立たなければいけない。ましてや、共通テスト、二次試験を筆頭とした「受験」もあと一年で訪れる。つまり、あと一年でこれを準備し終えなくてはならない。その為、モチベーションを高くし、一年後から逆算して生活しなくてはならない。

その為、「持ち禁」など以ての外だ。

この五年間持ってこなかった為、あと一年の辛抱なので誘惑に負けじと頑張っていきたい。

この前のテストは成績はとても良かったので、後期もこの調子で成績を上げていって、指定校推薦も狙えるぐらいの成績にして、視野が狭くならないようにしていきたいです。

そして、季節の変わり目なので、注意して生活していきます。先生もご自愛下さい。

 

十月五日

ついに後期に入り、受験まであと一年ぐらいになってしまいました。今の自分がこのままで良いのか見直す良い機会だったので、寮生日誌を通していろいろ振り返ってみます。

まず、学習面では最近だらけてしまっていたと思います。空いている隙間時間に勉強するのが昔より面倒臭く感じたり、積極的に勉強しようと思うことが最近はほとんど無かったりして前より自習をする時間が減ってしまったと思います。

もう一度生活面も含めてやり直そうと考えています。取り敢えず自分のスケジュールを管理して、一日の学習スケジュールを作って日記を付けようと思います。

次に気になったことは人間関係です。僕はこの前ある人に「あなたは私が見ている時一人でいることが多い、親御さんはあなたが成熟することを願ってあなたをここに送ったのではないのか?」と言われました。

僕は他者と交流することは別に苦手としていませんが、確かにあるグループの中で自分の立場を作り、多くの人と同時に話すのは結構苦手です。よく思い出してみると昼食の時などは誰かと一緒に食堂に向かう人は多いですし、昼休みに何人かで喋っている人もいます。そのような状態が学生として、人としてあるべき状態なのでしょうか。

僕は自分がどうでもいいと思っていることを話すのは嫌ですし、用も無いのに話をするために誰かと一緒に居るなんて身内ともしないのにとても無駄だと思います。

多くのコミュニケーションが成熟に繋がるのは理解できますが、そのために交流するのではないとも思います。

どうやら僕は成熟するのはまだ難しいのかもしれません。

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