高3寮生日誌

 

五月三十日

 先週末にラグビー部の遠征で旭川まで行ってきました。関東出身の僕としては北海道の地形がまともに頭に入っていないので、たいていの場所が函館より北か東にあるのは知っていたので、何となく北東の方に行くんだとしか思っていませんでした。そして旭川と聞いても名物なんて何も知らないし、遠征に行くのに特に知る必要もないと思い、「へー旭川か」程度にしか考えていませんでした。実際行ってみても、そこまで特別魅力を感じるものもありませんでした。そんな僕でもラグビーの大会での興奮やOBの人々の優しさは一生の思い出になりうるくらい素晴らしいものでした。もう高校三年生なので、次は僕たちがOBとしてラ・サールラグビーを支えていくんだと自覚を持つことができました。本当に実りある遠征だったと思う。

 

五月三十一日

 忙しすぎた五月がやっと終わる。GW明けてから本当に忙しかった。大会とテストと模試が入り乱れるような日々で、何か一つこなしたらまた次の行事があり、休む暇がなかった。そんな日々の中、私たち棋道部は二十一年ぶり四回目の全国大会出場を決めた。予選五位から決勝トーナメントを下剋上で勝ち上がる、半分奇跡のような優勝だった。決勝の札幌西との対局は、終盤まで明らかに劣性だったが、最後ギリギリの秒読みで相手にミスが出て、逆転勝利を収めた。正直まさか優勝できると思わなかったので、帰りの電車では嬉しさよりも無事大会が終わったことへの安堵の気持ちで満たされていた。全国大会が開催される和歌山県は未だ行ったことがない土地なので、観光も楽しみつつ、良い将棋が指せればいいなと思う(コロナで開催中止になることだけは絶対に避けてほしい)。全道大会が開催された洞爺湖はホテルの料理が豪華だった。景色も澄んだ透明な湖で「蝦夷富士」と呼ばれる羊蹄山が見事にマッチして、これまでの人生で一番の絶景だった。将来また訪れてみたい。
 さて、肝心の勉強はと言えば、前期第一中間が終わった後、大会が立て続けにあったので、あまり身が入らなかった。英語は毎日コツコツとやっているので、世界史にそろそろ本腰を入れようと思っている。明日からまた月が変わるので、気持ちを切り換えて良い結果を残したい。

 

六月一日

 六月です。ほぼ夏です。でも寒いです。びっくりするぐらい。僕寒いの嫌いなんですよ。暑いのも嫌いですが、季節は冬が好きです。僕は今、窓側から二番目の列なんですが、一番窓側の人が窓を開けるんですよね。それで風がピューっと吹くんですよ。本当に寒いんですよ。それにこの気温と組み合わさってトリプルコンポで僕を襲ってくるんですね。一種の怪物ですよ。ここ最近本当に困っています。
 高三になって二ヶ月が経ちました。早いですね。受験まであと約半年。ヤバいですね。この前の模試でも自己採点は全然良くなかったです。本当に焦っています。珍しいですよね。僕がこんなことを書くなんて。いやー僕も成長したなー。アッ!褒めてくれてもいいんですよ?まぁ話は戻って・・・。国語と英語は最近ちょっとずつ上がってきているんですが、数学と理科が悪すぎて話になりません。ヤバいよ、ヤバいよ(出川風)。僕、理系のはずなんですよ。理系なのに文系科目の方が得点高いんですよね。文系行こうかな・・・。最近は本当にヤバいことを感じるようになったので(やっと)、できるだけ勉強時間を取るようにしています。えらい!さすが俺
 そういえば前にも書いたかもしれませんが、寮生日誌なのに寮のことを全く書かないんですよね。というか書けないんです。なぜなら、これといって面白いこともないから。特に何もない一日がずっと続いています。まぁ平和でいいんですけどね。この生活もあと約十ヶ月。頑張っていきます。え?珍しく終わり方まじめじゃね?

 

六月二日

 僕は今もそうだがノースウェイブのラジオをよく聴いている。もちろんそれは、あくまでBGMであり、集中して聴いている訳ではない。今、聞いている時点では海外留学(ワーキングホリデ)について話しているが、オーストラリアやカナダでは田舎の方が外国人労働者を求めているため、時給が二千円前後と高いらしい。それらの国は仕事の数に対して労働者が少ないため、とても働きやすい。しかしイギリスなどは仕事の方が不足しているため、高い英語力が求められるようだ。ラジオというメディアによって発せられる音声情報をこうやって文字に起こすことで考えがまとまり、ワーキングホリデーに関して興味が湧いた。日本では二十代はもう社会人になっていく年代と思われているが、外国では様々な経験を積む年代と考えられている。寮生活が終わり、大学生になり、社会人になって働くだけではなく、人生のレールは、もっと多様で、色々なものを見聞きすることで新しく見える景色もあることを知った。僕はけっこうラジオが好きだ。言葉や音楽などによって考えたり、癒されたりさせてくれるラジオパーソナリティってけっこうすごくないですか?ちなみにラジグル(ラジオグループ)は加藤ジュンさんです。

 

六月三日

 高三になり、早くも六月になった。僕は九月に入試(小論文・面接)があるので、それに向けて準備を進めている。こうやって考えると残り三ヶ月程しかない。一日一日を大切に過ごして必ず合格したい。だが、今は大変重大な問題に直面している。前期二回のテストで評点が決まるにも関わらず、前期第一中間テストでつまづいてしまった。社会系の科目を除いて全ての教科が平均点くらいだった。評点四.三以上が必要な僕にとっては死活問題だ。親にもメタメタに怒られてしまった。次のテストでは必ず全教科八十点以上、教科によっては満点近くを取る。あと三週間程で第二中間が始めるので、これで人生が決まると思い、本当に全力で取り組む。そして高校生活が充実していたと言えるように何事にも全力で臨み、悔いを残さないようにしたいと思う。

 

六月九日

 昨日は、東進の模試があった。なんと、その物理が満点と言う快挙を成し遂げた。これには僕もびっくりして、とても感動している。しかし本日、英検の結果が返ってきた。見事に「不合格」という通知がきた。英検に落ちるのは初めてだったので、けっこうまじめに悲しかったし悔しかった。ただ、二年前は英語五点で、一年前まで英語赤点だった人が準一級を受けれるレベルに到達し、けっこうおしい所まできたので、それはもう、とてつもない進歩といっていいのではないかと思っている。こんな感じで自己肯定感を上げている。来週にテストがあると今日知った。びびった、勉強しないと~

 

六月十一日

 今日からもう試験二週間前です。ついこの間テストがあったばかりなのに、すごく日が経つのが早く感じます。前回のテストは自分的にすごく良かったです。部活を引退して放課後の勉強が増えたからでしょうか。しかし学年順位で見たらまだまだの成績で、親には「やっと首の皮が一枚つながったね」と言われました。担任の先生には文系科目の点数は良かったのですが、理系科目が全然ダメで、「お前は文系か」と言われました。まだまだです。
 今日は一年ぶりの芸術鑑賞会がありました。公民館でやったのは三年振りくらいでした。内容はアイヌの文化のミュージカルでした。そこまで面白いとは思いませんでしたが、俳優の人達の演技がすごく魅力的でした。あんなに長いセリフを歌ったり振り付けをしながら演技できるなんてすごいなと思いました。コロナ禍の中、私たちのために精一杯パフォーマンスをしてくれてすごく感謝でした。

 ちなみにこの前、公民館に「マカロニえんぴつ」というアーティストの人がライブをしていました。マカロニえんぴつの曲は日頃から聞いていて、すごく行きたかったです。

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