高校一年 寮生日誌
5月5日(日)
先週の土曜日から早い人はゴールデンウィークが始まりもう一週間。世間ではゴールデンウィークも終盤というところで、気が落ちている人も多いと思う。もちろんだが、このシーズンになると旅行客も増え、実際に私も札幌へ旅行に行った。ただ、そこで感じたのは年々観光都市と化すハコダテの限界だった。約一カ月前の四月十二日、映画「名探偵コナン100万ドルの五稜星」が公開された。タイトルにもある通り舞台は函館で、そこには様々な函館の街並みが描かれているらしい。(まだ観ていないので何とも言えないが)そうなると、まあ当然ながら聖地化するわけで、そこに行きたいと思う人がどんどんやってくる。そして、このゴールデンウィークが重なってしまい、例年にない大混雑となってしまったのである。おまけに、五稜郭公園や函館公園の桜の見ごろとなる時期も重なり、交通機関も大幅な遅れの発生や渋滞、突発で臨時を出したりと大混乱だった。また、他にも飲食店や商業施設なども有名な所を中心に大行列ができていたり、車の駐車スペースの空きを待つ列で道路がパンクしかけているなどの事態も起こっていた。今の函館は行き先があやふやになっている気がする。というか、観光と生活、どちらも成り立たなくなっていると思う。住みたいまちランキングでは上位なのに、住みやすさランキングでは下位なのもそういうことではないか。少なくとも、この街「ハコダテ」が、観光特化都市「キョート」みたいになっていないのが市民としては救いではあるが。