9月7日、8日 新高一寮 寮生日誌
九月七日(金) D自習室
大地震が起き、昨日の未明から今日の十八時半辺りまで大規模な停電が発生しました。函館にこのような地震が起きるとは想像もできず、とてもびっくりしました。
しかも未明の三時という、寝ている時間に起きたので、余計に驚いてしまい、その後あまり眠ることができませんでした。停電の影響で電気も水も止まってしまうと何もできないということを痛感し、とても良い経験となりました。
特に昨日の夜は寮内も何も見えない真っ暗な状況だったので、ラジオをずっと聞いていました。ラジオを聞いていると函館よりも震源地の近い場所の中継などがやっており、自分達より苦しい思いをしている人達がたくさん北海道内にいるんだなぁ~と思っていました。
ただ電力の復旧が函館は比較的早かったので、あまり被害はなかったのですが、胆振方面はまだまだ電気や水の復旧が遅れているようです。とにかく余震や二次災害に気をつけて欲しいと思います。
最後に一、二週間以内に震度六、七の地震が起こるかもしれないという話しもあるので、いつ地震が起きてもいいくらいの気持ちで生活をしていきたいと思います。
九月八日(土) C自習室
九月八日午前三時八分に大きな地震があった。
最初は上のベッドの人が動いて、ベッドがきしんでいるのかと思ったが、ロッカーの扉や大部屋のドアの揺れる音で初めて地震だと気付いた。
非常灯が点灯し、強い地震だけですぐに消えると思っていたので、まさか停電になるとは思わなかった。朝起きた時に電気が点かず、水も出なくなったと知り、いつもとは違うということがわかったが、今回の地震の被害の大きさは相当なものなのだと知った。
函館市内は住宅の倒壊などもなく、停電以外に目立った被害はなかったのですぐに日常の生活に戻るだろうと思っていたが、考えは甘く、二日目の夜になるまで電気と水道のない生活を送ることになった。やはり電気と水道のない生活は辛く、使用できるトイレも限られ、飲み水も自由にできず、風呂にも入れない生活はとても不便だった。
一八時を過ぎると外も暗くなり、寮内も当然ながら暗くなるので、地震の一日目は特にやることもなく退屈な時間が続いた。今まで停電は何回も経験しているが、いずれも一時的なものだったので、生活に支障が出たことはなかった。そのため電気が復旧した二日目、入浴できた時は、いつも以上に気持ちが良く、夜に電気が点き、水道が使えるようになった時は誰もが喜んでいた
普段なら当たり前のことのありがたさを今回の地震で知ることができたので、当たり前と思っている日常生活が当たり前ではないということを忘れず、これから生活していきたいと思います。