チューター日誌 5月28日
今日、5月28日は、この学校にとって初めての出来事が起きている。それはシンガポールにあるセントパトリックスクールからの生徒が、ここ函館ラ・サールを訪問しているという事だ。その数なんと20人。正直、いきなり食堂やお風呂、廊下に知らない人が20人も増えてびっくりしている。しかし私は、彼らを見てとある事を思い出した。それは、今ここにいる十四人の高入生が初めてこの寮に来た時のことだ。二ヶ月前の彼らは、この寮で右も左もわからず、ひたすら色々なところをさまよっていた。でもそんな彼らの中の何人かがセントパトリックスクールの生徒を引き連れて寮を案内している。たったの二ヶ月で言語も通じない人にかなり複雑で、大変な寮での生活を教えている。たったの三日間だが、この三日間はセントパトリックの20人にとっても高入生14人にとってもとても大切な時間になると私は思っている。
人に寮での生活を教えることができるようになってきた彼ら。もうそろそろ我々チューターも役目を終える時がきたかのように思える。
きっと今の彼らなら、よりよい高校生活を送ることができるだろう。