新高一寮 一年間を振り返って③


 私は四月から入寮した新入生です。そのため寮生活に対してはとても不安を抱いていました。そして寮生活はとても厳しいものと思っていました。私の地元の高校のサッカー部は朝四時に起き、自主練。また洗濯は自分達でするそうです。私の小中学校のトレセンの友達はその高校に入学したので頑張って欲しいと思います。そのような寮生活をしているから、今年の全国高校サッカー選手権で見事全国制覇をしたのかもしれません。とても感動したのは言うまでもありません。

 さて、私自身はこの寮生活は恵まれていると思います。食事や洗濯といったどの場面でも支えられている私たち函館ラ・サール学園の寮生は幸せだと思います。ただ、そのありがたみを感じて生活していない人もいますが、私は親のありがたみもあり、気付くことができました。大部屋内では食事、洗濯にいちいち文句をつける人もいます。そのような人は早く、そのありがたみに気付いて欲しいです。三年生は今日の送別会で感謝の気持ちを伝えていました。ありがとうございましたという一言だけで心がこもっているのに、さらに長文で感謝の気持ちを伝えている姿には驚きました。私も三年間で本当の感謝を心から伝えられるようになりたいです。

 勉強面は自分自身でもわかっていますが、全然ダメです。その理由は義務自習中にサボるからです。自覚があるので何とか改善したと思いますが、どうしても楽をするズル賢さが働いてしまいますが、その甘えた行動は今後一切しないよう心に決意しています。志望校へ向け、頑張るのみです。一方部活動ではサッカー部に入っています。小学一年生から続けてきたサッカーは特別な思いがあります。サッカーは自分を強くしてくれました。また優しさも身に付けることができました。友達を作ることもできました。サッカーという競技に出会えて本当に良かったです。そして友達も最高です。

 三年間で一度は全道の舞台に立ちたいです。友達の待つ全国大会へ向け、頑張りたいと思います。勉強の方に力を入れますが、部活にも力を入れます。友達はサッカーで、私は勉強で志望校合格、そして夢を叶えたいです。お互いに夢を叶えて再会したいと思います。

 寮生活は最高です。一年間本当にありがとうございました。また四月からもよろしくお願い致します。

 

 

 入寮当初僕は寮生活への期待の反面、友達ができるのだろうか、うまく寮に馴染めるのだろうかという不安もありました。しかし、その気持ちもすぐになくなり、毎日がとても楽しく、刺激がたくさんある日々になりました。入寮日初日にボール遊びをして怒られた記憶もありますが、今では良い思い出になったような気がします。

 さすがに最初は緊張していましたが、僕はすぐに慣れみんなでトランプをして遊んだり、外出をして函館の街を探検したのを覚えています。そしてチューターの先輩達も親切にベッドメイクのやり方や当番の仕事を親切に教えてくれました。説諭期間では全体説諭も含め十八個も付きました。反省文を読む時もチューターの先輩達は夜遅くまで付き合ってくれました。そのおかげで寮での生活も規則正しいものになりました。そして待ちに待ったゴールデンウィーク。久々に家族と再会できてとても楽しかったです。日頃は家にいないので、家ではのんびりと時間を過ごす事ができました。その後すぐに初めてのテストがありましたが、結果は散々でした。でも寮で集団生活をしているおかげでいろいろな人が勉強を教えてくれ、とても協力してくれました。おかげで後期に近づくにつれ、成績も上がってきました。速歩遠足でも友達と一緒に声をかけ合いながら楽しく走ることもできました。終わった後に足がつりましたが、楽しい思い出になりました。

 僕はサッカー部に入りました。最初の頃は一年生だけ残され、夕食時間に間に合わないこともありましたが、先輩達も色々と教えてくれるので部活を楽しむことができました。

 最近は冬期の影響で雪が多いなと感じました。地元では雪がほとんど降らないので、最初は面白かったのですが、手袋をしないで外出すると手が凍りそうでした。また街中を歩いていて滑って転ぶことが三回ありました。雪の不便さも感じましたが、そこも友達が雪の中の歩き方のコツを教えてくれるなど、友達って本当にいいなと思います。

 大部屋ではみんなと過ごす時間がほとんどで、嫌な気持ちになることもありましたが、今では集団生活を通し、自分自身も成長できたと感じるので良かったと思います。もし、地元の高校へ進学をしていたら、こんな経験もできなかったと思うのでラ・サール高校に入学、そして寮生活を始めて本当に良かったなと思っています。

 

 

 気が付けばあと少しで四人部屋。時の流れは早かったですが、中学校の頃よりとても密度の濃い充実した時間を過ごすことができました。思えば四月二日、入寮式当時の自分はまだか弱く、人ともあまり話さない感じで、これからの寮生活は大丈夫なのだろうかととても不安でした。しかし近くのベッドにいる友達と話したり、一緒に函館の観光地に一緒に行ったりしているうちにその不安がだんだんなくなり、コミュニケーション能力、状況判断力が身に付いてきたので良かったです。しかし、その過程で様々なトラブルに遭遇して大変でした。自分と相手の異なる価値観から生じた不和、友人関係の難しさ、四人部屋のメンバー決め等、多くの問題に一人で考えて対処しなければならないことがどれだけ難しかったことか。それらの問題には模範解答がありません。そこから様々な問題をどのようにして解決の方向へ導くのかという奥深く、非常に為になる勉強ができたのは辛かったですが本当に良かったと思います。

 今日までに経験してきた苦労は社会に出た時の自分に恩恵をもたらしてくれると父に言われたことは本当だと思います。おかげで以前とは比較にならないくらいメンタル面が強くなりました。そして自分の悪い点を客観的に見ることもできるようになったのも寮生活のおかげです。先述したようにコミュニケーション能力も身に付きました。周囲の人を思って行動するようにもなりました。この函館ラ・サール学園寮での生活は辛いことがたくさんありました。ですが、その状況をくぐり抜けることにより生きる力が身に付き、一生役に立つ能力を身に付けたと思い、この文章を書いています。

本当にこのラ・サール寮に来て良かったと思います。思えばラ・サールに入学した後もラ・サールに入って本当に良かったのだろうかという気持ちがずっと心の中にありました。なぜならラ・サールの合格後の第一志望の高校を落ちてしまい、クラスメートから散々馬鹿にされ、ラ・サールなんて良くないよ等、自分がこれから入学する学校に対して誹謗中傷をする人もいました。その傷がとても深かったので、寮内で嫌な事があるとそのことが思い出されたのも事実です。それに自信を無くした時期もありました。でもラ・サール寮が自分を変えてくれました。自分に勇気と自身を与えてくれたのです。そのおかげで今ではそのようなこと微塵も思っていません。ラ・サール寮の事を悪いように言う人もいますが、実際に生活をしてみて思ったのは、悪いこと以上に良いことの方が多いということです。

ありがとう、函館ラ・サール学園寮。

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