高2寮生日誌(6月5日)
プロ野球を見るのが好きだ。選手のプレーを見ると格好良くて、自分も真似してやってみたくなる。だが、いざやってみると上手くはいかない。打ったボールは前に飛ばず、投げたボールは思わぬ所へ…。一緒に遊んだ小学生の弟の方がよっぽど様になっている。スポーツをやっている自分にはいつも嫌気が差す。
ただ、部活の卓球は中学生の頃にたくさん練習したお陰か、少し上手になれた。始めたばかりの頃は、他の部員と試合をすると全員に負けるのが当たり前だったが、諦めずに練習を重ね、勝てるようになった。そんな唯一の拠り所ともいえた卓球だったが、最近はまた、なかなか勝てなくなってきた。一昨日の大会も自分よりも格下だと思われる相手に負けてしまった。
その時、自分の実力は限界で、もう強くならないだろうと思った。実際、人には向き、不向きというものがあって、努力である程度は強くなれるが限界が確実に存在すると思う。最近、色々な面でその「限界」を感じる。それは高校生になって初めて感じた壁であって、それを乗り越えるエネルギーが今の自分には存在しない。
エネルギーは熱中するものがあってこそ生まれるのだが、それが今はない。どんな事も一歩引いた立場で見てしまう。周りを見るスキルは中学生の頃自分が一番欲しかったスキルであって、そういう意味では今の自分は成長したと言えるのかもしれない。
だが、今は冷静に物事を見ることと熱くなることという相反する二つのことを求めている。この矛盾を解消するのは難しいが、取り敢えず高校生の内にもう一度心が熱くなる体験をしたい。(5/21)
最近、自分の体について考えることが多くなった。別段どこかに異常をきたしているわけではないが、意識してしまう。
例えば目だ。私達が生きている上で、一番の情報を得る場所だ。この十六年間の人生の中、直近の二、三年で私の目は悪くなった。目が悪くなる前はメガネをかければ問題ないと思っていたのだが、この頃考え方が変わった。いざ悪くなってみると痛感させられる。
今、目の前に広がる世界がぼやけているのとはっきり見えるのとでは生き方や感受性が変わる気がするのだ。例えば、目やにが付いて眠そうな人のぼやけた視界と目の悪い人の視界は相違なく、目の良い人と比べれば効率も全く異なるだろう。
また、将来、愛する人ができた時に、肉眼ではっきりと愛する人の顔や面影を見ることができないのは何て辛いことであろうか。メガネやコンタクトと言ったフィルター抜きで、その人の綺麗な笑顔ははっきりと見えないのだ。
もし、将来、私に子供がいたら、その子には美しいものを美しく見られる、世界をはっきり見られる環境を可能な限り作って上げたいと思う。(5/30)
膝のサポーターは外れたが、まだ膝を曲げきることが痛くてできません。正座が再びできるようになるのにはまだまだ時間が掛かるかもしれません。あと、最近打った場所とは別の場所が痛くなってきています。
リハビリの先生によると、庇う為に膝から先を外側に振り回すようにして歩いたり、階段を上ったりしてしまったので、膝の三か所から集まっている腱が常に伸びている状態であって、それが理由でそこの筋肉(腱)を痛めてしまっているようです。特に階段を上り下りする時に、階段面から踵に向けて垂直な線を引いた時、通常なら、その延長線上に膝が来るはずなのですが、自分の右足の場合、膝がその延長線上に無く、外側にずれてしまっているようです。前回のリハビリの時に、試しに階段を上ってみてと言われて、その時に教えてもらいました。
自分でも全く気が付かないでいたのに、たった十段くらいの階段を上り下りしただけでそれが分かってしまうのには、本当に驚き、改めて尊敬しました。自分も将来、自分の仕事を殆ど完璧にこなせるような社会人になりたいと思いました。(5/30)
今日は日曜日だ。明日が学校と思うと、一週間経つのが早すぎると思いました。後もう二日で速歩遠足です。去年は六十二位で、まともに終わった後、走れませんでした。次の日は部活でしたが…。
もうそんなこんな話している内に次は第二中間テストが始まります。文系だからといって、手を抜いて良い訳では全くないし、自分の将来のことをしっかり構成し、作り上げるには、今の学習量ではとても足りないと思いました。
もっとしっかりした態度で勉強しないと、未来にはつながらない。なので、今自分のできる、最大限の努力をここでしておきたいと思った。次に、ここでは部活との両立という言葉を忘れてはならない。しっかり、そこは守っていかないといけない。(6/3)
今日は速歩遠足がありました。速歩は去年とても暑く、きついイメージがあったのですが、今年は曇りの時間が長く、楽に走ることができました。今回は歩いて行こうと思っていたのですが、意外にもしっかり走ってしまいました。
去年とほとんど道は変わらないのですが、今年は上りも下りも多くなっていて、大変でした。息は切れないけれど、足がきつくてつりそうになりましたが、何とか最後まで走り切ることができました。
来年は最後の年になるのですが、しっかりと走るかは悩み所です。ゆっくり歩いても良い感じだとということが分かりました。来年も頑張りたいです。(6/5)