高3寮生日誌


◎六月二日

 もう六月である。受験勉強のことを考えても部活動の考えてもアッという間に時間が過ぎていた。とても早かった。部活動は夏大会地区予選まで三週間ほどしかない。その大会で負ければ引退である。これまでの高校生活で部活に最もお金と体力を使ったといっても過言ではない。だからこそ残りの日数は悔いの残らないように、これからも頑張っていきたい。 しかし、ただ部活動に力を入れるだけでは意味がない。自分たちは大学受験という最大のイベントがある。そこで合格するためには、今から本腰入れて勉強しないといけない。自習時間はもちろん、その他の空き時間も勉強しなければ間に合わないと思う。それに他の部活動の人たちのほとんどは引退して受験勉強一本で頑張っている。正直焦りはあるが、体がキツイときが多々ある。これが高校三年生なんだと思い、やるしかないと思う。勉強も部活も一生懸命やって、どっちも悔いの残らないよう頑張っていきたい。



 

◎六月四日

 今日は待ちに待った速歩遠足がありました。僕の速歩の過去の順位は、一年生の時が三百以降(はっきり覚えていません)、二年生の時が二十一位と、かなり順調に順位を上げていきましたが、当日は部活を引退して一週間が経ってしまい、全然運動していない状態で迎えることになりました。そして、当日は、第一、第二関門までは順調に進んでいきましたが、第三から第四関門で足がつったまんま戻らなくなり、ついには歩道で膝をついてしまったりと、かなり後半にペースがダウンしてしまい、結果的に四十五位になってしまいました。正直、三十位以内を目指して走りましたが、準備がしっかりとできていないのに走ったせいだと僕は思います。また、自分の部活動は、一、二年生は、三十位以内に入らないといけないという決まりがあり、後輩たちの頑張っている姿をみました。やはり何事にも準備が大切だと思いました。

 

◎六月十日

 先日、速歩があった。最後だったので、今までの中で一番頑張ったと思う。前半少し飛ばし過ぎて第三から第四給水場の所は歩いてしまったが、一応三年間の中で一番速いタイムで帰ってくることができた。記録は、二時間四十八分で、とりあえず三時間を切ることが目標の一つであったので、それを達成できて良かった。しかし一度も歩くことなく、ずっと走り続けてゴールという、もう一つの目標はクリアできなかったので、とても悔しく思った。順位は三十六位だった。あと六人抜けば三十位内に入れたことを考えると、やはり少し悔しく思う。しかし、全力だったので、仕方ないと思っている。何より楽しかったので、それで良かったと思う。

 

◎六月十一日

 春も終わり夏に差し掛かろうとしています。高校三年生なので、すべての行事が最終となります。一つは速歩遠足です。二十七.三キロメートルという長い道程を走り切りました。三回目なので今回は慣れていたつもりでしたが、やはり相当きつかったです。完走するときまでは,“こんな行事はいらない”と思っていましたが、これもこの函館ラ・サール特有の行事なのだと思い、最後だったので少し寂しかったです。もう一つは今日行われた芸術鑑賞会です。今回はサックスの演奏者の本田雅人さんが来てくれました。とても素晴らしい演奏でした。特に凄かった名探偵コナンの曲で、本田さんは映画の曲を担当しているとのことです。僕はコナンの大ファンなので、とても感激でした。 次は学園祭が控えています。この最大の行事も悔いが残らないように思い切り楽しみたいです。



 

◎六月十四日

 私は毎回寮生日誌を書くにあたって、寮生活を振り返って考えさせられることについて書いている。高三になって私が考える事の中で受験よりも卒業の方がウエイトを占めている。私たち人間は変化を恐れる生き物だと思う。六年間、それは物事の捉え方や考え方などを変えるのに十分な時間であり、今の生活が私たちの日常であり、当たり前になっているのである。もう一年も経過しないうちに私たちの日常がガラリと変わる。それは大学入試に合格しても、しなくても必ず訪れるものである。そう考えてしまうと、作業中の手が止まってしまうこともしばしばある。どうしても周りの家族にも似た友人たちとの別れを考えてしまう。私は楽しければ良いという考えのもと、今までの高校生活を遊んで過ごしてきた。時間はアッという間に過ぎていった。後悔もするが、私はそのことについて、あまり思うことはない。しかしながら、自分の成長しなさ具合には多少失望している。いずれどうにかなるという甘い考えが心を占拠していることだ。そのため後先考えず一時の感情を優先して取るべき行動を取らない。きっとそれを子供だと言うのだろう。この寮生活は、自分の気に入らない相手とも自分の感情を押し殺して対応しなくてはならない場面も多々あった。その面では皆大人になっているのだろう。つまり勉強というやりたくないことを継続して行い、試験に合格しなければならない受験は、私たちが大人になるための試験でもあるということだ。私は、その試験に受かる要素が欠けている。もう一年もう一年、全く何年子供のままでいるつもりなのだろうか。

 

◎六月十四日

 この寮生日誌を書くのは、これでもう何回目だろうか。高三としてこの日誌に向き合いながら、ふとそんな事を考えているとラ・サールで過ごせる残りわずかな時間を大切にしようと思えた。 さて、今回の日誌では近況報告をしたいと思う。まず学園祭では、軽音のボーカルを務めることになった。有志のバンドでもボーカルを任されており、なかなか充実した日々が送れそうだ。陸上を引退した今、放課後は塾に行くか、バンドに行くか、合唱に行くかの三択であり、非常にタフなスケジュールだが、輝けているなと実感できる。学園祭には他校の人もたくさん来るので、格好よくきめて、この夏を楽しみたい。 しかし、ここから先は自分の人生を大きく左右する大事な時期だと理解している。私事だが、ほんの数日前、責任感をより持たなければならない出来事もあったので、より身を引き締めて決着の日まで精進したいと思う。この六年間の集大成に誰よりも輝いて次のステージに進みたい。






 

◎六月十六日

 高三になって時間が早く進む。どうしようもないが、後悔が多くなっている。今までの五年間に対してもだが、これからのことを考えても正直先が見えない。残り二百日ほどだろうか。部活も引退し、勉強しかない今、頑張るしかないでしょう!ということで、これから頑張ります。
 今年も文化委員となりました。最後の年で集大成なので、学園祭の方も頑張ります。正直、書くことがなくて困っています。あとはダラダラ書きます。もうテストがヤバいです。もう眠いです。あ~ヤバいです。もはや高三の書く文じゃないですね。今日は時間がないので、勘弁してください。宜しくお願いします。

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