高二寮生日誌(4月11日)


今日から、高校二年生として、新しいスタートを切りました。文理、地理、世界史でのクラス分け、自分の進路を見据えて決めたはずの文理選択でしたが、「あいつとは離れるのか」「あいつと一緒になりたいな」という邪念をも振り切り、自分達の新しいクラスに足を踏み入れました。過去の笑いが常に耐えることのないクラスとはまるで違い、とても静かでした。

 人が固まっている様子もなく、机とにらめっこをしている人が大半でした。クラスの雰囲気はお葬式に例えるに相応しいものでした。こんな生活が一年間続くとなると、苦しい生活が続きそうだなと誰しもが思ったことでしょう。

しかし、私はそうは思いませんでした。なぜなら、機関誌に載っている高二の学級写真や、先輩を見ていると一年たつとここまで距離が縮まるんだなと思い、そのきっかけとなる学園祭や球技大会などの行事はどうだったのかに非常に興味を持ったと共に、その答えをこれから自分の目で一つ一つ見ることができるという喜びを抱えていたからです。内進と外進が混ざり合う瞬間がとても楽しみです。(4/4

 

ラグビーの遠征で皆より一日遅く帰寮した。遠征をした埼玉県よりも気温ははるかに低く、北海道だと改めて思った。

自分の春休みは九日から二十七日までだった。二十七日から遠征が始まるので、春休みは一足早く終わるが、それでも合宿が長期間ある夏休み、冬休みよりは圧倒的に長かった。

いつものようにダラダラと生活を送っていたが、十六日から二十一日まで父とイギリスへ旅行した。というのは、自分が海外でラグビーを見たいと思っていたからだ。

十六日にロンドンに着いて、大英博物館を見て、十七日にウェールズの中心都市であるカーディフへ行った。七万人を超える人々を収容する屋内(!)スタジアムで、超満員の中、ウェールズ代表対フランス代表の試合を見た。

手に汗握るような展開で、結局ウェールズが十四対十三の一点差で勝利した。国代表の試合を生で見たのは初めてで、とても興奮した。その後またロンドンに戻り、ビッグベン、バッキンガム宮殿、ロンドン塔などを観光した。

次に海外へ行けるのは恐らく卒業した後だろう。次は親とではなく、ラ・サールのかけがえのない仲間達と六年間で培った英語力で旅行をしてみたいものだ。(4/5

 

高二になってから進路に意識を傾けるようになった。具体的には自習中により集中するようになった。

僕はラグビー部に入っていますが、放課後四時から六時近くまでハードな練習があります。その後風呂や食事と休む暇があまりありません。ですから高一の間は、自習中に寝てしまうことも多々ありました。しかし、今は以前より受験に対して危機意識が芽生え始めました。

高二からの自習では絶対に寝ないのではなく、それ以上に自習に対する意識改革を行うと共に、成績の安定化、そして向上を目指し、日々精進します。(4/6

 

楽しい楽しい寮生活とワクワクする学校生活とうきうきする部活があり、とても充実した日々が続いています。この学校に来てもう五年目ですが、やっぱり素晴らしい所に来ることができたと思っています。中学受験のときにこの学校を勧めてくれた両親や塾の先生に感謝しかありません。新しいクラスになりましたが、始まったばかりで、まだあんまり慣れていません。テストも来週ありますが、全力で取り組みたいと思います。

クラス担任はI先生でやはり見慣れた先生であることは言うまでもなく、安心感もあります。そしてまたI先生に古典を教えてもらえることが嬉しくもあります。

副担任のT先生は話しがとても面白いです。

クラブは本当に楽しいことばかりです。新しい監督になって練習はとても厳しいですが、充実しています。先輩方が全道大会に行けるように全力でサポートしていきたいです。

そしてまたM先生のいる札幌に行きます。(4/8

 

最近、学校や寮で知らない子に「こんにちは」と挨拶された。しかし、あまりに突然すぎて声が出せなかった。

真っ白な上履きに赤い線が入っていて、体よりも大きな制服を着ていた。正直、小学生かなと思うほど小さかった。そんな彼は知らない先輩に元気よく挨拶してくれた。でも体の大きな私は何も言うことができなかった。「こんにちは」のたった一言も。

高校二年生として、いや一人の人間として情けなかった。そして、彼の勇気を無駄にしてしまった。申し訳ない。

私はもうこの学校に来て五年目を迎えているが、どんどんと自分から明るさが消えている。良い言い方だと「大人びている」だろうか? もちろん人間として成長はしていると思う。だけれども根本の「人間力」が少しずつ失われているようにも感じる。

あと二年後には大学生で、六年後には社会の一員となる。いつか子供に「かっこいい大人」と思われるように「人間力」を高めていきたい。

そして何よりも大人になってから「後悔」だけはしないような生活を送っていかなければと思う。(4/9

 

最近は、晴れる日があれば雨が降ったり、雪が降ったりする日が多い気がする。やはり、晴れた日の方が気分が良いと思う。

四月になって自分は高二になったのだが、受験勉強を意識してみると、ようやく外で部活ができるようになったにもかかわらず、「自分に部活は必要だけれど、やっていて良いのか」と考えてしまう。そうは言っても自分が部活をしなかったら、勉強をずっとしていることは不可能に近い。結局は、部活も勉強も両方ともやらなければならないのだろう。

日々の生活では、部屋で朝早くに起きると決めたが、一週間続けるのもとても難しく感じる。

全ては意識することが大事だと思う。「一度自分が発言したことには責任を持つこと」そして「しっかりやりきること」が勉強面でも生活面でも大事だと言える。学習面で結果を残すなら、生活面もしっかりしていないと結果は絶対についてこないと思う。

自分が目指す目標を定めて、行動に移し、達成できるように全力でやるのとただ何となくやるのでは全く違う。自分が目指す目標を決めて、それに向かって地道な努力をしていきたい。(4/10

 

高二になってから数日が経った。学校では移動授業が増え、教室では外進生と内進生が混在している。

そういうこともあって、教室の中はすごく静かだ。私も人見知りなのとことがあり、全く声を掛けていない。

この葬式のような状況も慣れればなくなるとは思っている。先輩から聞く限りは学園祭準備期間を境にすごく仲良くなっていくようだ。先程も書いたが、私は人見知りなところがある。しかし、本当は、人ともっと話したい、関わりたい、と思っている。仲良くなるまでの壁は高いが、一度仲良くなるとずっと話している。日本人は、このような性格が多いらしい。

私はこれから先も人見知りとの闘いを余儀なくされるかもしれない。やはり、自分から周りの人を思いやること、共に行動していくこと、愛していくことで、私自身も周りの人から思いやってもらい、共に行動してもらい、愛されることに繋がっていくのだと思う。

人見知りでも、いい。コミュニケーションが下手でも、いい。それでもまずは周りの人間に与え続けること。たくさん失敗するだろう。怖いに決まっている。無視されるかもしれない。拒絶されるかもしれない。無視されてもいい。拒絶されてもいい。その時もう一度ちゃんと傷つけ。(4/10

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